アメリカはアフガニスタンから撤退しなくてはならない：なぜ今日ではないのか？

２０１０年７月１０日
アメリカとその同盟国はアフガニスタンで泥沼にはまりこんだ。軍事力や彼らの進んだ技術をもってしても、この決定的な結末を逃れることはできなかった。同様に、「平和の要求」と呼ばれるものや偽のジルガもまた、機能することはないだろう。国連のブラックリストから（タリバーン要人の）名前を削除しようとする試みが、アフガン首長国指導部のアメリカへの態度を和らげることはない。

同様に、アメリカ軍司令部の顔ぶれの変化がアメリカ人にとっての希望の光をもたらすことも決してないだろう。要するに、侵略国家アメリカは、その歴史においてもっとも壊滅的な軍事的つまずきを被ることになるのである。

それによって数十人の侵略兵と傀儡政権の要員とが死亡し、なおかつアメリカ軍のヘリコプターと偵察機を破壊したムジャヒディーンによるナンガルハル空港とカンダハール州の巨大軍事基地への奇襲によって、オバマによる新たな司令官の任命が取るに足らない出来事であったことが示された。新しい顔ぶれの任命にも関わらず、厳戒のアメリカ軍基地と軍用兵舎も、ムジャヒディーンにとってすでに容易な標的となっている。敵によるいかなる抵抗もないので、ムジャヒディーンがアメリカの重要な軍事基地を降伏させることは、あちこちにある検問所の奪還と変わりがなくなっている。
オバマ大統領とその軍事アドバイザーたちは、もはや彼らはアフガニスタンに駐留し続けることはできないという事実に気づくべきだ。彼らの兵士たちの士気は最低にまで落ち込んでいる。将軍たちは、将来決まりの悪い思いをしないために事実を明らかにした。彼らはアフガン戦争が非合法であり、思ったとおりの成果を上げなかったことを断言した。残りの人間が戦争へ向かう言い訳をしている一方で、幾人かの将軍はその職を辞した。アメリカの政治行政は、戦争はもっとも早い時期に終結すべきだという以外のことは何も言えなかった。もしも戦争がこれ以上長引けば、誰一人アメリカを崩壊から救うことはできなくなるだろう。数十億ドルの損失と数百億ドルの新たな（支出の議会による）承認は、侵略者アメリカにこの歴史的な敗北から逃れる根拠を与えるものではない。アメリカの支配者たちが戦争を終結させるという理性的な決断を行い、アフガニスタンから退き、彼らの基地を閉じ、国の主権を尊重しない限りは、そしてそうするまでは、誰もアメリカの存続を保証することはできない。彼らには成功する見込みはまったくない。このことこそ、分析家たちがアフガン戦争とベトナム戦争との類似を認める理由なのである。彼らによれば、アメリカは多数派のアメリカ人民衆が戦争に反対し、街路を占拠したベトナム戦争当時と同じ状況にアメリカは直面している。