2010年8月4日水曜日

アフガニスタン復興支援カブール会議コメント

カブール国際会議に関するアフガニスタン・イスラーム首長国の声明

 Saturday, 24 July 2010
 
 アメリカとその同盟国は、数多くの他の国々の代表を伴ってカブール国際会議開催のために集まってきている。過去に失敗に終わってきた数多くの無駄な努力の最新のものである。カブール国際会議は、国の軍事的・行政的な支配権を次の傀儡政権に返還し、これまでのアメリカへの助力に関する評価を論じ、チェックするために開催された。
 アメリカ軍は、治安維持のためこの地域に一万二千人もの軍隊を配備し、カブールはこの数日間空と陸から不断に監視されていた。民衆は街に入ることも、出て行くこともできなかった。にもかかわらず、ムジャヒディーンはカブール国際空港を攻撃した。アメリカ人侵略者たちにとっての平和と安全が確保された時間は、一瞬にして惨事と混乱へと変わり、会議の出席者たちに死の恐怖を与えた。このことは、ムジャヒディーンの軍事的優位の明確な現れである。
経済及び行政権の代理政権への返還という名目のもと数日に渡ってカブール国際会議を開催した国際社会は、四二億ドル相当の麻薬とその他の物品が過去三年間に空路で密輸出されてきたことを明らかにした。
 他方では、経済的な崩壊と過失を別にしても、軍事面からの国の治安状況は、ひどく不安定である。そのため、国に駐屯する15万人もの占領軍の存在にも関わらず、国のトップは陸路で移動することができず、どの場所からカブール市内へ移動するのに空を飛んでいかなくてはならない。たとえカブール市の中心部にある国際ホテルへいく短い移動でも、彼はそうせざるを得ないのである。
 考えうる限り欠点だらけで無能力でありながら、カブールの恥ずべき傀儡政権は、アメリカの命令によって、アフガン民衆に押し付けられている。
 名ばかりで得るところのない「カブール国際会議」によって、アメリカがすでにイニシアチブを失っており、アフガニスタン問題を解決する能力に欠けていることが分かった。この見地から起こされる行動は、どんなものであれ、もはや失敗を運命付けられているのである。
実際のところ、アメリカによって実行された戦略や行動は、ただたんにアフガニスタンにおける戦争を長引かせ、外国軍の駐留を確保するためのものに過ぎなかった。そのような行為に対しては、アフガンのイスラームを信奉する民衆は、決して妥協することなくより強固に反対し続けるだろう。
 ある意味で、あいまいで恐ろしい国際会議から分かったこととは、必ずやってくる崩壊と恥辱と敗北とをすべて代理政権の肩に負わせて、アメリカと国際社会とは、アフガニスタンから手を引き、背を向けてやり過ごそうとしているということだ。
 参加者のうちいく人かは死の危険にさらされながらカザフスタンに降り立ち、カブールに戻ってきた他の人々はバグラム空港に避難した。そんな状況の下、カブールでの五時間にわたる緊張を強いられた会議の場で、いかにして財政的、経済的、行政的、そして治安維持についての諸問題に簡潔で理性的な回答が得られるのだろうか。この十年、アメリカ人侵略者たちにも未だに解決できないというのに。
 事実は、カブール国際会議の開催などという無駄な努力によって、アメリカは国際的な注目をアフガニスタンでの恥ずべき敗北からそらそうとしているのである。アフガニスタンにおける人々の苦しみや悲劇に決着をつけようとしている訳ではないのだ。
 それゆえにアフガニスタン・イスラーム首長国は、つねにそうしている如く、侵略者アメリカとその同盟諸国をアフガニスタンにおける動揺と、混乱、無秩序と不幸の、唯一かつ主要な原因であると見なす。そして、問題の解決の鍵は、すべての占領軍のアフガニスタンからの無条件かつ迅速な撤退であると考える。
 アフガニスタン・イスラーム首長国は、国際会議における決定とアメリカの戦争の引き伸ばしとその混乱した戦略に気づいている。そのため、世界に対し、その計画や決定を盲目的に支持したり、承認したりすることのないよう求める。そしてアフガン民衆と外国人との両者を満足させられるような問題の解決のため、論理的な回答を提供してほしい。
 イスラーム首長国は、アッラーのお恵みと助力、そして名誉を重んじるアフガン人との密接な協力によって、独立したイスラームシステムの構築のために戦う。とはいえ、この問題でのあらゆる誠実で私心のない奉仕は、歓迎されるだろう

0 件のコメント:

コメントを投稿